私はここであまり子育てについて語ったことはない。
なぜならおもしろおかしいこと、オチのあること、もしくはefのこと、しか語らないと決めているからである。
しかし今ここで私の子育てを語ってしまおう。いや、そんなオーバーなものではない。
ちゃんとオチはある。
と、ハードルをあげる私。
昨日、4月から通い始めているムスメのスイミング教室でクラス分けのテストがあった。
ムスメは幼稚園時代は水遊びしかしたことがなく、小学校に入ってプールだとウカレていたら右足を骨折して1度しか水泳の授業は受けられなかった。
そしてみなさんご存知のように、最近の小学校は泳ぎ方なんて全く教えてくれないらしい。
昭和の時代は先生がかなりスパルタに教えてくれるので、誰でも50メートルくらいは泳げるようになっていた。我流ではあるが。
2年生の水泳の時間の目標が5メートルと言われてひっくり返りそうになり、こんなことではいけないと3年生の水泳が始まるまでになんとかしようと思いつつ、遅くなってしまったが4月から通うことに。
で、最初の3ヶ月は一番下のクラスで平気だったらしいが、自分で少し泳げると自信がついていたのに2度目のクラス分けテストで全く泳げず。
緊張のせいか、息つぎの仕方がわからなくなってしまったようで号泣していた。
そして案の定
「やめる。」
と。
先日、友人が講演会で聞いていた
"コドモが習い事をやめたいと言い出したときの対応”
とやらを思い出した。
とにかくコドモの言うことを聞いて、否定せず、自ら「やる!」という方向へ持っていくこと、と言っていた。ぬるくて発狂してしまいそうなやりとりが書いてあった。そして「そんな方向へ行くか?!」と聞きたくなるようなうまい結末になっていた。
そんなにうまくいったら、苦労はないわ!と言い合った記憶がある。
一応それを心の片隅にとどめつつ、対応開始。
ムスメ「やめる。」
私 「なんで?」(マニュアルには理由は聞いてはいけないと書いてあった。減点1)
ムスメ「もういやだ。泳げないもん!」
私 「泳げたら通わせてないわ。」
ムスメ「泳げるようにならないもん!」
私 「誰が決めた?」
ムスメ「もういかないもん。」
私 「あらそう・・・せっかくちょっときれいに泳げるようになったきてたのに残念だねぇ。ママなんていったことないから未だに息つぎなんてうまくできないけど、気合で50メートルくらいならクロールで泳いだよ。それをきれいに息つぎできるようになってるんだから、ママうらやましいけどな・・」
(ちょっと褒めてみた。加点1)
ムスメ「だって、50メートルも泳げないもん!」
私 「あったり前じゃん。そんな、いきなり泳げるわけないじゃん。ママだって、ロボコンみたいにグルグルうでまわして、息すってんのか水飲んでるのかわかんない感じの息つぎで必死の思いでおよいでいたんだからね。あんたにゃ、まだその気合が足りんのだ。ママに勝とうなんて100万年早いんじゃ!!」
(マニュアル本には否定してはいけないとかいてあったが気にせず否定。減点3)
ムスメ「でももう、行かないからね!また9月から行く。」
私 「なんで訳わからん期間あけるんだ。もう今から3か月分の月謝は払ってしまったんだから行ってくれ。もったいない。」(マニュアル本にはお金のことは決して言ってはいけないと書いてあったが気にせず言う。更に減点5)
ムスメ「・・・」
私 「あ!そういえばスイミング用と学校用とふたつ水中メガネがいるから、一個しかないから買わないとね。」
ムスメ「もう・・・いらないもん・・・」
そして夕食を作りにキッチンへ戻る私。
まだイジけて自分の部屋からでてこないムスメ。
階段から上に向かって大声で、
私 「あ、プールバックもひとつしかないからもういっこ、スイミング用に超カワイイの買おうと思っていたけど・・・いらないか。そっかそっか。」(モノで釣ってはいけないと書いてもあった。減点3)
ムスメ「・・・・・いる。」
私 「はい???いるのぉ???じゃ、行きなよ。」
ムスメ「行く!いつ、買いに行く??明日???」
ウッキウキじゃねーか、おい。
楽勝だぜ。
減点どんだけあるんだ、おい。
でも、またスイミング行くらしいですよ、奥さん。
マニュアル本に勝った気がする。
小学3年生なんて、まだまだチョロイのである。
そう。
モノで釣ってご機嫌伺いではないかというご意見もあるだろう。
ちがうのよ。
これはアメなのよ。
気合一発、そしてアメとムチである。
たぶん、ムスメが携帯ばかり触って勉強しなくなったら携帯を目の前で真っ二つに折るタイプである。私は。
いや、こんなかわいい問題だけならいいのだが、きっとこの先はこんな口先だけでは聞いてくれないときがくるのであろう・・・
こわいな。
そのときは何で釣ろうかな♪
(結局モノだのみ。)